2006年07月

わたしあなた

昼と夜の間、劇場の前に吹く風が肌を通り過ぎていく。予感的中。帰宅すれば梅雨明けのニュース。

一気に残り2ステージ。通り過ぎていく速度はいつも同じなはずだけど、しっかりと見詰めて過ごしていきたいな。

今回、とある台詞がとても好きで、とても当たり前の言葉で、今しがた観たTVは、それは間違いじゃないんだと語ってくれたようで、言葉と自分の距離を、言葉と他人の距離を、自分と他人の距離を、飛び越えてしまうもの。共感とはまた違った何なんだろうなこれは。実感かな。

小説でもエッセイでも雑誌でも、好きな文章なりコピーなり文体なり、「言葉」は沢山あるが、こと自分が演じる場合の台詞に関してはそれ自体に思い入れを持つことがあまり好きではなくて、きっとそれは「台詞という言葉」に対しての適正な距離というものがきっとあって、でも今回のとある台詞は当たり前すぎることがとっても気持ちが良くて、嬉しい発見。

毎日いっぱいのお客さんが来て下さって、ホントにありがたいです。

明日はソワレのみ。夏を歩いて劇場に入ろう。

出発点

劇場の前の木には蝉の抜け殻が沢山しがみついている。昨日はまさにこの世に生まれ出ようとする瞬間の蝉君に遭遇。
彼の初めての世界と僕達の初日がともに過ぎたのだな。

そういえば小学生の頃に、地面から出てきた幼虫君を家に連れて帰り、そこで羽化をじっと見つめた記憶が蘇った。青白い体がみるみるうちに見慣れた色に変化してく様は、なんだか浦島太郎のようで。
そして『ドグラマグラ』にある「胎児の夢」を思い出す。今読み返してみたい本。

今日で3ステージ終了。

モザイク柄。

シアターグリーンは不思議な劇場だ。大・中・小と3つの劇場が一つのビルに入っている。のであるが、どこがどうなってこの3つが一つの箱に収まっているのかテンで見当がつかない。大劇場は以前観劇をしに足を運んだことがある。小は今回公演をする空間。中は未踏の空間。自分なりにイメージを膨らますが、「CUBE」を思いだす様な構成。怖くは無いんだけど。

セットを建て込む。小さいながらとても落ち着く空間が作れたんじゃないかと。スタッフの方々と、共演者に感謝。まだまだ沢山感謝することがこれから起きるのだろうな。

終了間際に共演者の突起-(トッキー)&(末期-)マッキーがおもむろにマッサージをしてくれた。滲み出てたのか俺!怪しい影が・・・でもお陰でスッキリ!これも感謝。

帰り際に隣の大ホールで観劇をしていた劇団の知人とばったり会い、ちょっと飲む。リフレッシュ。これまた感謝。

で、帰りの電車でちょっとしたトラブル。色々書きたいが追々。

『酸素』是非観に来て下さい!

さらばこんにちは

明日は池袋。
本番までに夏が来ないかな~。匂いはするんだけどな~。
何か忘れていそうなこの感じ。
今でも夏は待ち遠しいですか?というゲームのキャッチが妙に突き刺さる。

夏の始まりに初日があける。こんなに気持ちの良いことはないだろう。

僕の夏休み。もうすぐ始まるよ。

手ざわり

この夏までの遠さは何なんであろうか。

小雨の降る中、右手に稽古用具ではちきれて口開きっぱなしのカバン、左手には通販で手に入れたシルエットはまるで番傘「16本骨傘」。近頃の定番スタイル。
行きがけの路で解けた靴紐を結びなおすと風に煽られて傘が飛ぶ。ふと見上げたらほんとにかすかな雲の隙間。曇天もいいところの厚い雲、その隙間は、黄色だった。

明後日には劇場入りだ。勿論今日も通し稽古。台詞と動きに馴染んだ体は楽しがち、そんな部分が今日はノルマ。
「何も無いところを大切に。」

最近は稽古場のドアを開けると誰かしら携帯をいじっている。
そして一昨日稽古場に顔を出してくれるはずだった舞台監督の順平さんが道に迷い、携帯もなくしていたそうで連絡が取れずに、結局帰りの駅でひたすら待ち続けていてくれたらしい。
何だかホッコリしてしまった。その宙ぶらりんであった時間がいとおしく感じたのだな。確かな感触を持った時間。質量を感じる時間。

ふと携帯の電源をOFFにしてみた。



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